息を吹き返した古紙回収業

少し前まで家電製品を買うと辞書ぐらいの厚さの説明書がついていることが普通でした。
小型のハイテク機器などを買えば本体より説明書の方が大きくて重いなんてこともありました。
最近ではいくらかか解消されましたが、それでも詳細が詳しく載った厚いものとダイジェスト化された薄いものの二冊立てになったりしていて、同じ説明を別々の紙に出力してあり紙資源の無駄といえるものも散見されます。

パソコンが普及し説明書を初めとする紙媒体のものがなくなるなどと言われはじめて、かれこれ20年ぐらいたちますが、その速度は想像していたよりゆるやかなものでした。
そのような中、一度は下火となった古紙回収が再び活気を取り戻しています。

かつてはトラックで界隈を巡回しているちり紙交換が主流でしたが、今は設置された回収ボックスに持っていき投げ込むか、連絡してで回収にきてもらうというものが目立ちます。
そしてたいていの場合、古紙回収の見返りはありません。
かつてはトイレットペーパー1個ぐらいは貰えたのですが、そこまでは古紙回収業は盛り返していないということでしょう。
古紙の買取相場は紙の質や業者などによってもまちまちでしょうが、私の聞いたところによると雑誌などは1kgで1円ぐらいだそうです。
一般的な文庫本1冊の重さを約250g、トイレットペーパー16ロール入りの価格を300円とすると、文庫本75冊でトイレットペーパー1個分です。
しかもここには回収の為のコストは入っていません。
古紙相場の上昇はあまり期待できないでしょうから、というより古紙相場が上がると言うことは紙相場があがるということで誰ものぞみませんでしょうから、リサイクルに貢献したという満足感だけで我慢しておきましょう。

さて、こうやって回収された紙は何に生まれ変わるのでしょうか。
ダンボールやトイレットペーパーになるというのはご存じでしょう。
他には、紙でできた猫のトイレ用の砂やプラスチックと混ぜて固形燃料にされたり、組み立て家具の背板などで使われる圧縮ボードになったりします。

限りのある地球資源の観点から見た場合リサイクルより、リユース、リデュースだとはよく言われます。
しかし、経済活動からみた場合は少し様相が違います。
かつて日本が経験したバブル景気の時代は、使い捨ての時代とも言われています。
次から次へと新しい物を買うことで経済活動が活発になっていたのです。
また、少し前に衣料品の下取りをした小売店が話題となりました。
彼らの論理は押し入れの中に衣服があったら新しい物は売れないということでした。
そのようなことから、一端廃棄した上で物を生まれ変わらせるリサイクルは経済的にはリユース、リデュースより優れていると言えるでしょう。
現在のリサイクルの代表格である古紙回収業がもっと活発になって、景気を引っ張っていって欲しいものです。